10年ほど前に知人に手作り石鹸の存在を教えていただきましたその方のお肌に魅了され私は手作り石鹸に興味深々どっぷり石けん作りにはまってしまいました。
そしてこちらの前田京子さんの「オリーブ石けん、マルセイユ石けんを作る」の書籍を教えていただきました。
- 初心者でも挑戦しやすい
- 手作り石けんの良さがギッシリ
- 応用が豊富(色付け、香り付け、他のオイルとの組み合わせ方)
- 自分のオリジナル石けんの配合方法(計算式)
等々私にとっては至れり尽くせりでした。
作り初めの頃はココナッツ油を使用して泡立ちを良くしようとか
パーム油を使って溶けにくくしようとか色々試して作っていましたが
数年前からオリーブ石けんのさっぱりタイプとしっとりタイプの2種類のみになりました
理由は材料がとてもシンプルというところ。
オリーブ油と精製水と苛性ソーダ以上!計3つ!
市販されているオリーブ石けん、マルセイユ石けんは結構なお値段で
普段使いで顔も身体もジャンジャン使いたい私としては
低コストで自作出来るなら!と思って始めたこと
あれもこれもそれも揃えてたら本末転倒・・・ということにたどり着きました。
シンプルが一番作りやすい
目次
私が使用した材料 (オリーブオイル石けんしっとりタイプ)
- オリーブオイル(500cc)
- 精製水 (180cc)
- 苛性ソーダ (53g) ※上記著書参照
オリーブオイル
エキストラバージンオリーブオイルは石けん作りには不向きなのでそれよりグレードの下の食用のピュアオリーブオイルを使います。いつもはBOSCOのピュアオリーブオイルを使用していましたが今回は1年分張り切って作ろうとパレルモのピュアオリーブオイル5リットルを購入しました。あまり安いのを購入してしまうと他の油も混ざっている時があるので注意です!オリーブオイル100%必須です
見積もり間違い半分も残りました
本末転倒になっとるやないか~い
精製水
薬局で購入できます。500ml140円位
苛性ソーダ
こちらも薬局で購入できますが、劇薬指定をされているものですので購入時に印鑑と場所によっては身分証明書(免許証等)が要ります。500g600円位
劇薬と聞くと驚きますが作る段階で化学反応させるのに重要で石けんが出来上がった頃には全く別のものになっているので大丈夫なんですが、そこにいくまでには慎重に扱わないと手についたり目に入ったりするとやけどをすることになります。慎重に慎重に
準備した道具
- ハンドブレンダー
- 泡だて器
- はかり
- 計量カップ
- 温度計
- 菜箸
- ボウル(ガラス、ステンレス)
- 蓋つきガラス瓶
- 鍋
- ゴムベラ
- 牛乳パック
- 発砲スチロール
- 麻紐
- ゴム手袋
- マスク
ハンドブレンダー
ハンドブレンダーは石けんのタネを混ぜるときに使うのですが多分多くの方は絶対に使用しないでください!!って強く言われてると思います。そうですタネはまだ苛性ソーダが危険な状態なので飛び散って顔や肌につくと大変だからです。しかし量産したい私は20分も泡だて器でグルグル混ぜ続けるのは耐え難く、割烹着・眼鏡・ゴム手袋・マスクでフル装備でハンドブレンダーを使用しています。初めて石けん作りをする方はまずは泡だて器で慎重に作業してみてください。
菜箸
精製水と苛性ソーダをかき混ぜるときに使用しますが、何回か使用していると表面がボロボロになってきます。苛性ソーダ恐るべしです。
蓋つきガラス瓶
750cc位の瓶でで精製水と苛性ソーダをここに入れてオリーブオイルに少しずつ穴から注ぎ入れていきます。蓋の穴は釘とかなづちであけました。
牛乳パック
石けんを固めるケースに使います。
500ccのオリーブオイルでこちらのケース1本分出来ます
その他の道具
石けん作りに使う道具は洗剤でちゃんと洗えばお料理に使えます。ハンドブレンダーと菜箸はさすがに石けん作り専用にしています。
石けん作りスタート!
精製水と苛性ソーダを量ります
蓋に穴をあけた瓶に苛性ソーダをスプーンで量り入れます(53g)。その中に分量の精製水(180cc)を入れますこの時かなり鼻をつく臭いがするので換気扇近くでの作業をお勧めします。苛性ソーダと精製水を合わせると温度が80℃位に上がります。適正温度は38℃~40℃なので氷水か保冷剤を入れた水の中に入れて温度を適正温度まで下げます。
流しの中ですると安全です
オリーブオイルを温める
先ほどの苛性ソーダとオリーブオイルの温度を揃えていきます。ボールにオリーブオイルを量り入れ(500cc)温度を38℃~40℃になるよう湯煎していきます。
苛性ソーダもオイルも同じ38℃~40℃になったら苛性ソーダの瓶の蓋を閉めます。オイルも湯煎から外します。
苛性ソーダとオリーブオイルを合わせる
オイルの方を泡だて器でゆっくりグルグルしながら穴から苛性ソーダをオイルの中に入れていきます。ここが一番危険です!注意してください!グルグル混ぜながら苛性ソーダを全部入れましたら私はハンドブレンダーに持ち替えブーンブーン5秒を15回位後は型に入れる濃度になるまでサランラップをして30分ほど放置です。誰かがひっくり返したら危ないので(石けんになるまでは危険です)安全な場所に移動してください。
型入れ
牛乳パックで作ったケースに流し入れていきます。ここでも手につくと危険ですので手袋は必ずしてください!ゴムベラを使い綺麗に全てのタネを入れていきます。(500ccのオイルで牛乳パック1個分)
箱に入れて熟成させます
段ボールや発砲スチロールに入れて1日保温します。クリーム状だったものが固形になっていきます。
カットして乾燥させる
1日箱の中で固めた物を箱から出し1週間ほどキッチンペーパーや紙等をかぶせて更に置いておきます。牛乳パックを引っ張ってみて外れそうだったら型から出します。パックをめくるようにするとうまくいきます。(ホッチキスに気を付けてください)好きな大きさに包丁でカットして6週間乾燥させます。中心がまだ柔らくてカットしにくい場合はブロックのままカットできる位になるまで待ちます。熟成期間中もまだまだ危険なので触るときは必ず手袋着用で!
保管方法
熟成期間が6週間過ぎてしっかり固まったらオリーブオイルせっけんの完成です。私は大量につくるので缶のケースに入れて保管しています。夏場部屋が高温になってしまう場合はジップロックにいれて冷蔵庫の野菜室にいれておくといいです。私は通年缶ケースで保管していますが今のところ大丈夫です。
手作り石けんのレシピは豊富
使用するオイルによって型入れのタイミングや熟成期間は変わっていきますので自分好みの石けん作りに挑戦してみてください。前田京子さんの著書には下記に記せないほどの沢山の石けんのレシピが掲載されています
- 保湿にスポットを当てたはちみつせっけん・米ぬか石けん・スクラブ石けん・クレイ石けん
- 湿疹や荒れ肌のスキンケアに特化したハーブ石けん・アロエ石けん
- その他にも卵石けん・牛乳石けん等々
- 素敵な模様の石けん等々
まとめ
最後になりましたが石けん作り10年目にして思うことは苛性ソーダ確かに危険ですが石けんの使い心地の良さを知ってしまうと作らないという選択肢は無いので(市販品は高額すぎるし)”ちゃんと扱えば大丈夫”をいつも念頭に置いて手作りを楽しんでいます。ただ大量に作りたい私としては毎回泡だて器でひたすら20分グルグルまぜているのは苦痛・・・しかも何回も・・・嫌じゃ・・・ハンドブレンダーで作るコツをつかんでブーンブーンして後は自然に型入れの濃度になるのを待つという方法が労力的に一番私には合っているので紹介させていただきました。
ハンドブレンダーについては自己責任でお願いします